2013-09-14

ビザなしで行くミャンマー タチレク

通常日本人がミャンマーへ入国するならビザの取得が必要になるが、ビザなしで入れるミャンマーの町が1つだけある。
タイとの国境にあるタチレク(Tachileik)という町だ。

チェンライ(Chiang Rai)からバスでメーサーイ(Maesai)まで行き、バスターミナルからソンテウ(トラックの荷台を改造して人が乗れるようにしたようなもの)でさらに国境まで行く。
ローカルバスで39バーツ(約117円 ※1バーツ=3円)、約1時間半。途中で警察パスポートチェックがあった。行きも帰りもあったので基本的にあるのかもしれない。旅行客は基本的にパスポート一瞬見せてOKって感じだったけど、現地の人は細かく荷物チェックされている人もいたりした。国境の町というのは物の行き来が多いから、警察がいても当たり前かもしれない。

バスターミナルに到着すると、国境行きのソンテウは待ち構えている。割と簡単に人が集まるのですぐ出発。どれに乗っても一律15バーツ(約45円)、15分くらい。

そしてタイとミャンマーの国境に到着。
国境を越えてミャンマーの人たちもタイ側にいたりして、ミャンマー独特の化粧であるタナカ(木片をすったもの。顔に塗ると日焼け止めの効果などがあるそうだ)を塗っている女性も。
タイに陸路で入国すると滞在期間は15日しかもらえず、観光ビザ延長のためにここを利用している旅行者もたくさん見かけた。

出国してタイとミャンマーの国境。

そしてミャンマーへ入国。
ここでタイからミャンマーへ入るには500バーツ(約1,500円)かUS10ドル(約1,000円 ※1ドル=100円)を支払う必要があるが、私の時はなぜかUSドル払いはだめだと言われて泣く泣くバーツで支払い。
入国審査所の人がご飯食べていて、じっと見つめていたらい「一緒に食べよう」とご飯もらいそうになる。本当に知らない人からご飯をもらうことが多い、これは場所的にさすがに断ったけど。

タチレクには1日だけの入国許可しかもらえないし、公共の乗り物を利用するのもだめ、買い物したものをタイへ持ち込むのもだめ。パスポートを入国審査所に預けなくてはいけなくて、代わりに顔写真のついた入国許可証のようなものをもらう。写真はその場で撮ってもらえる。パスポートを預けて国に入るなんて、とても不思議な体験。

公共の乗り物が使えないが、観光客向けのトゥクトゥクには乗れる。周るルートも誰のに乗っても同じ。入国した瞬間に一気に客引きが集まるが、結託しているのか値段も同じ。200バーツ(約600円)と言われたが、150バーツ(約450円)にしてもらう。行った人のレポートだともっと安かったのだけど、それ以上下がらなかった。

ミャンマーのお寺。屋根の装飾、タイのに似てるけどやっぱ違う。

タイ、ミャンマー、ラオスなど寺院の中の仏像に電飾が飾られていることがちらほら。

そして丘の上にあるパゴダ(仏塔)へ。ここに入るとすぐに自称ガイドのおばさんたちが寄って来て、勝手にガイドを始める。ガイドなしじゃ周れないとかいってくるけど、そんなことはない。靴を脱がなくてはいけない(これはミャンマーの寺院どこでもそう)が、靴を預けておくと後から寺院に関係ない人からお金を請求される。書いてないし、最初に言われてないし、関係ない人なのでスルー。
タイとはまた雰囲気が全然違う、それにしても金色が多いな。

ミャンマーは生まれた曜日が重要で、曜日毎の神様になる動物がいる。私は金曜なのでモグラらしい。

それにしても不思議な雰囲気のものが多い。タイ、ミャンマー、ラオスの装飾やこういう類のものは、日本の感覚とは全くもって違う。

托鉢を表しているのはわかるが、とてもシュール。


と、ここまで寺院をまわって、いよいよ首長族のいる場所へ行くと言う時に、「首長族の施設にはいるには140バーツ(約420円)かかるけどいい?」と言われる。有料なのは事前に調べて知っていたのでいいとして、よく考えたら入国時に10ドル紙幣で一時的なビザ代を払うはずが、500バーツしか受け入れてもらえなかったおかげで全くバーツがないということに気づく。トゥクトゥク代がかろうじて出せるくらいだ。

トゥクトゥクの人、全く英語が話せない。どうにかお金をみせて、これしかないけど行きたいからどうすればいいかということをずっと伝え続けたが、「お金がないから戻ってくれ」という意味合いにしか伝わらない、そりゃそうか。
戻ろうとするトゥクトゥクの人を必死に止めて、また説明の繰り返しをしていたところに他のトゥクトゥクドライバーが!

彼は英語を少し話せたので事情を説明すると、10ドル札を国境でバーツに替えればいいじゃん、ってことになった。頭良いな。
でもその人ちょっと悪賢くて、今両替に戻ってからじゃないと(払えるかどうかわからないから)首長族のところへいけない、国境までまた戻るならその往復分のトゥクトゥク代は払う必要がある。しかも交渉して安くしてもらったトゥクトゥク代も150じゃなくて200バーツだって急な上乗せ。

しかし私のドライバーの人は良い人で、200じゃなくて150で乗せていることをちゃんと伝え、私が今あるお金で首長族の村のお金を払って、国境でトゥクトゥク代を必ず払うからという提案を受け入れてくれた。

というわけで首長族の施設へ。施設と言ってもお土産屋が並んでいるだけの場所でちょっとがっかり。

本当に生活しているところを見たいという気持ちもあったが、まず、会ってみたい、という気持ち。

施設の若い人たちは特に、無理矢理やらされている感満載で、首につけているものの、お客さんが立ち去るとはずしていたりした。しかし年配の方は本当に小さい時から伝統的な生き方をしてきたからこそ、この首の長さなのだろう。
ここに連れてこられた時点で、また違う生活なのだろうとは思ったりもするけど。
首が長いのはもちろんのこと、手足もめちゃくちゃ細い。顔も自分の半分くらいしかない気がした。首が長くなると顔が小さくなるのかしら。
今度はちゃんと山の中にある村を訪れてみたいな。

国境までもどり、10ドル=270バーツという最低なレートで両替した。なんとなくタチレクは客引きと、細かいところでのお金のやりとりがあまり好きになれず、今後にいくミャンマーに不安を覚えた。

国境付近はマーケットがあるが何も買ってはいけないので見るだけ。タバコとか破格の値段で1カートン売っていたが、全部偽物らしい。

そしてまたタイへ戻る。東南アジアでは結構子どもの誘拐防止に関するポスターを見かける。やはり未だに売買も含めて多いんだろな。
アジアにいればいるほど、日本が本当に特殊な国に思えてくる。

ちなみに後々にいったミャンマーではこことは全く別の体験をした。ミャンマーが本当に好きになったし、タチレクとの比較ができたのもおもしろかった。それを書くのはまただいぶ先。

タチレク滞在:2013年8月2日(日帰り)

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